地鉄(じがね)
地鉄(じがね)
「かな色黒みをおびる」(かないろくろみをおびる)とは、文字通り地鉄(じがね)が黒っぽく観えること。
北国物(越中・越前・加賀など)に多い。
実際にはあまり黒くは観えず、北国物の地鉄を表現するときの約束事の言葉として使用されることが多い。
「かな色黒みをおびる」(かないろくろみをおびる)とは、日本刀の主要な鑑賞点のひとつである「地鉄」に関する表現。
地鉄の鍛え方は、制作された時代や国、刀工によって様々であるが、寒冷地では比較的鍛を荒く、ざっくりとしたものにしておかないと、折れやすいと言われている。
また、安土桃山時代以降になると、輸入品の鉄「南蛮鉄」(なんばんてつ)を混ぜて鍛刀することも行なわれるようになり、材質的に従来とは異なる物も出てくる。
これらの要素の結果、良い材料を用い細やかな鍛錬をする古刀では山城や備前、新刀では江戸や大坂等の主要刀工が鍛えた地鉄が、明かりにかざすと白銀に輝くように観えるのに対し、輝きが控えめで黒っぽく観える物。