※この写真は松江歴史館様からご提供いただいております。
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- 鑑定区分
- 島根県指定文化財
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- 時代
- 鎌倉時代 中期
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- 制作国
- 備前国
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- 刀工
- 長光
島根県松江市にある「松江歴史館」の歴史について、ご紹介します。
松江歴史館は2011年(平成23年)松江城の東、かつて松江藩の家老屋敷が建ち並んでいた場所にオープンしました。敷地面積は約5,500㎡、延べ床面積は約4,200㎡で、中心となる本館と松江市指定文化財の「松江藩家老朝日家長屋」や、館の入口として新設された「長屋門」などの建築物で構成されています。本館外壁は、松江城の堀や櫓にも見られる漆喰塗りと下見板張りで、屋根には約60,000枚のいぶし瓦を使用している武家屋敷をイメージさせる外観です。さらに周囲には、江戸時代からの石積み水路が整備されているなど、江戸時代の雰囲気を感じさせる歴史館でもあります。
松江歴史館の間近にある「松江城」は、現存12天守の中では、天守の平面規模では2番目、高さで3番目、古さでは5番目とされ、犬山城、松本城、彦根城、姫路城と共に国宝に指定されています。
松江城全体としての構えは東側を正面としていますが、天守自体は南向きとなっています。天守は四重五階地下一階の構造で、南面に附櫓を設けた複合式望楼天守に分類されます。松江城を築いた堀尾吉晴は、豊臣秀吉の家臣として各地を転戦し現在の静岡県にある浜松城主になります。その後、堀尾家は関ヶ原の戦いの功績により出雲・隠岐両国を領有することになり、1611年(慶長16年)に松江城天守は落成します。
そうして松江藩主は堀尾氏(二代)、京極氏(一代)を経て松平氏(十代)へと受け継がれ、幕末まで藩政が行なわれました。明治維新によって廃城の危機に陥りましたが、地元有志による資金調達により、天守は180円で買い戻され、取り壊しを免れたのです。当時、米一俵が約3円弱だったので、莫大な金額で地元の文化財が買い戻されたと言えます。この松江城天守は、2015年(平成27年)に国宝に指定されました。
また、江戸時代の松江城下では、多くの刀工がそれぞれ特徴のある日本刀を制作していました。代表的な人物は、幕末を代表する刀工として評価されている「高橋長信」です。長信は13歳のときに松江藩お抱えの刀匠「高橋冬廣」に弟子入りし、高橋家の養子となりました。その後、江戸に出た長信は当時江戸で名工として名高かった「加藤長運斎綱俊」(ちょううんさいつなとし)に入門。江戸でも頭角を現した長信の刀の切れ味は抜群で、当時「御様御用」(おためしごよう)と言う刀の試し斬り役を務めていた「山田浅右衛門」をして、「刃味上々」と言わしめるほどでした。それを裏付けるように、松江歴史館では、山田浅右衛門が直々に長信に注文したと言われている日本刀を収蔵しています。
他にも、結城秀康から子で松江藩主の松平直政に譲られた小太刀「長光」や、天皇家から直政が賜った太刀「包平」を収蔵し、展示しています(展示替あり)。
松江歴史館の収蔵作品をご紹介します。
※展示内容は時期によって異なります。
※この写真は松江歴史館様からご提供いただいております。
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所在地 | 〒690-0887 島根県松江市殿町279番地 |
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電話番号 | 0852-32-1607 |
交通アクセス | 「松江しんじ湖温泉駅」下車 徒歩約15分 |
営業時間 | [4~9月] 8時30分~18時30分 [10~3月] 8時30分~17時 ※展示室への最終入場時刻は閉館30分前 |
休館日 | 毎月第3木曜日(祝日の場合は翌日) |
駐車場 | 有り |
入場料 | [基本展] 大人 510円(410円) 小・中学生 250円(200円) ※企画展別途要 ※( )内は20名以上の団体料金です。 |
公式サイト | https://matsu-reki.jp/ |
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