本甲冑(鎧兜)は、「畳具足」(たたみぐそく)と呼ばれる軽武装の代表格とも言える具足です。
畳具足は、金具廻(かなぐまわり)、立挙(たてあげ)、長側(なががわ)、草摺(くさずり)をすべて骨牌金(かるたがね)という正方形の板金を鎖に繋いで裏地に縫い付けた物のことを言います。
兜は「頭形兜」(ずなりかぶと)と言い、鉄板5~6枚で構成された手軽で安価な兜であったことから、戦国時代に武士の間で重宝されました。
また、兜正面は「一本角本」(いっぽんつのもと)と呼ばれる鍬形(くわがた)の前立(まえだて)を配置しており、雄々しさと優美さをかね備えた甲冑(鎧兜)となっています。