火縄式銃砲
ひなわじゅう めい しんしゅうまつもとにおいてくにともなかじまながもりさく 火縄銃 銘 於信州松本国友中島長盛作/ホームメイト
本火縄銃は、信濃国松本藩(現在の長野県松本市)にて、「国友中島長盛」(くにともなかじまながもり)という鉄砲鍛冶が制作した1挺。作者の国友中島長盛は、近江国坂田郡国友村(現在の滋賀県長浜市国友町)で火縄銃を多く生産した、国友鍛冶に連なるひとりとみられます。
国友の鉄砲鍛冶は、江戸幕府をはじめ、大名家や武家から注文を受けて火縄銃を作っていました。各地へ招かれたり移住したりした者も少なくなく、東北地方から九州地方までに活動の跡が残るのです。これを踏まえると、国友中島長盛は松本藩のお抱え鉄砲鍛冶だったと考えられます。名前が確認できる松本藩の鉄砲鍛冶はごく少ないため、本火縄銃は貴重な資料と言えるでしょう。
本銃は火縄銃として標準的な作域を示し、各部位の保存状態は良好でからくり部分も問題なく作動します。