輸入古式西洋銃
かんうちじゅう べるぎーせい(りえーじゅ) 管打銃 ベルギー製(リエージュ)/ホームメイト
本銃は、ベルギー東部のワロン地域にある都市・リエージュで制作された「シングルアクション式」の「管打式拳銃」(かんうちしきけんじゅう)。銃身には「ELG」の刻印が打たれますが、これは本銃がリエージュで作られ、最終検査を合格した証ということになります。
リエージュでは14世紀に銃の生産が始まったとされ、時代とともにその規模は拡大。数多くの銃職人が活躍しましたが、特に20世紀初め、リエージュ近郊に本社を置く銃器メーカー「FN社」(現在のFNハースタル社)が、アメリカの銃器設計者「ジョン・ブローニング」(John Browning)との契約の下、自動式拳銃「ブローニングM1910」に代表される、信頼性の高い銃を世に送り出したことは有名です。
本銃は、銃口から弾丸と火薬を装填する「前装式」(ぜんそうしき)。「引金」(ひきがね)は普段銃身に収納される仕組みで、発射時に「撃鉄」(げきてつ)を起こすと立ち上がって現れます。また、機関部表面に装飾として彫られた草花の図が、華やかな印象を与えます。
本銃のような西洋の管打式拳銃は幕末の日本にも紹介され、これをもとに国産化した管打式拳銃「ドンドル銃」などが作られました。