火縄式銃砲
ひなわしきじゅうほう きたえそうにじゅうまきばり すんようじゅうおんてっぽうし
いしだかんぞうふじわらこれしげさく
火縄式銃砲 鍛惣二重巻張 駿陽住御鉄砲師
石田勘蔵藤原之重作/ホームメイト
本火縄銃は、銃身に「彦根城 井伊掃部頭」(ひこねじょう いいかもんのかみ)の銀象嵌がある通り、13代彦根藩主「井伊直弼」(いいなおすけ)が所持した物。
井伊直弼は、江戸幕末の大老。「日米修好通商条約」に調印して「安政の大獄」を行ない、1860年(万延元年)「桜田門外の変」で暗殺されました。
銘の「駿陽住御鉄砲師石田勘蔵藤原之重作」とは、駿陽(現在の静岡県静岡市)に住む鉄砲師、「石田勘蔵藤原之重」が作った火縄銃ということ。
他にも銃身には、「松に鷹」の真鍮(合金)象嵌。銃床には、蔦葉の据文(つたばのすえもん:蔦葉の飾り金具)。銃把(じゅうは:グリップ部分)には、竹を咥えた獅子、牡丹、笹、蔦葉の据文が散りばめられています。華やかながらも落ち着きがある、品格の高い1丁です。