和製西洋式銃
にじゅうにねんしきむらたきへいじゅう 二十二年式村田騎兵銃/ホームメイト
本鉄砲は、先行の「二十二年式村田歩兵銃」の騎兵銃モデルで、1894年(明治27年)から日本陸軍に導入されました。設計者の村田経芳(むらたつねよし)は日本陸軍の将校で、明治初期まで輸入に頼っていた銃や弾丸の国産化に取り組み、初の国産小銃を完成させた人物です。
本鉄砲は、「二十二年式村田歩兵銃」をひな形とし、馬上での取り扱いを容易にするため、全長を959mmに短縮した他、銃を保持するための紐を通すパーツ「スリング・スイベル」が銃身の前後から銃床左側面に移設されています。
全長の短縮に伴い、装弾数が「二十二年式村田歩兵銃」よりも減少して5発になっており、銃剣を装着する機能も省略されました。銃身内部を掃除するための槊杖(さくじょう:細長い金属の棒)は、銃床内部のコンパートメントに分割・収納できるようになっています。
照準具の射程目盛は、ひな形となった「二十二年式村田歩兵銃」が100mから2,000mまで対応しているのに対して、本鉄砲の最大射程は2,500mです。本鉄砲の生産数は「二十二年式村田歩兵銃」と比べて少なく、本品は貴重な1挺と言えます。