輸入古式西洋銃
すたーるM1865きへいじゅう スタールM1865騎兵銃/ホームメイト
本鉄砲は、1858年にアメリカのエベンザー・スタールが考案し、ニューヨーク州ヨンカーズのスタール・アームズ・カンパニーで製造された単発の後装式(こうそうしき)騎兵銃です。1861年(万延2年/文久元年)にアメリカで起きた「南北戦争」で使われました。
本品の機関部後部上方には製造元を示す「STARR’S PATENT, SEPT. 14TH 1858」の刻印が入っており、側面のプレートや銃身には製造所を表す「STARR ARMS CO., YONKERS, N.Y.」の刻印があります。 同社製の騎兵銃は当初、弾丸と火薬を詰めた紙薬莢またはリネン薬莢を使用し、「雷管」(らいかん)と呼ばれる発火剤を撃鉄(げきてつ)で叩いて火薬に点火する「管打式」(かんうちしき)として製造されました。
本品は、その後改良された後期型のM1865で、雷管・火薬・弾丸を金属製の薬莢(やっきょう)に詰めて一体化した弾薬を使用し、薬莢底面の縁を撃鉄で叩いて発火させる「リムファイア方式」です。
スタール・アームズ・カンパニーは南北戦争中、多くの軍用銃を生産した銃メーカーでした。南北戦争が1865年(元治2年/慶応元年)に終結すると、在庫品になった同社製の騎兵銃は「スペンサー銃」や「エンフィールド銃」などと共に、幕末の日本へ輸出されたのです。