本旗は、白い平絹に「丸ニ朱十字紋」が描かれた、並幅(約36㎝)の指物旗です。
縁と片側に袋乳(ふくろち)を設けた物。旗の下隅には白韋(しらかわ)を縫い付け、その中に鉛を入れて、旗が巻き上げや、巻き付きを起こさないよう、工夫されています。
「十字紋」は、薩摩藩(現在の鹿児島県)を統一した島津家の家紋として有名です。
「島津忠久」が、「源頼朝」から頂いた文様で、2匹の龍を象ったもの、あるいは源頼朝が箸で十字の形を作ってできた文様などと言われています。これが16~17世紀に、丸ニ十字紋へと変化しました。