• 特別重要刀剣
  • 江戸時代

かたな めい ぶしゅうえどにおいてえちぜんやすつぐ
けいちょうじゅうきゅうねんとらしちがつじゅういちにちふたつどうおとし

刀 銘 於武州江戸越前康継(金象嵌)
慶長十九年寅七月十一日二ツ筒落 /ホームメイト

刀 銘 於武州江戸越前康継(金象嵌)慶長十九年寅七月十一日二ツ筒落

本刀は、新刀期の名工「康継」の壮年期の作品。越前松平家(まつだいらけ)の祖である「結城秀康(ゆうきひでやす)」の次男「松平忠昌(まつだいらただまさ)」が、1615年(慶長20年)の「大坂夏の陣」に指料(さしりょう:自身の腰に差す刀のこと。「差料」とも)とした1振。越前藩(えちぜんはん:現在の福井県福井市)32万石を領した松平家伝来の重宝です。

若々しい覇気に富み、身幅広く、見る者を圧倒する堂々とした刀姿で、青黒く澄んだ地鉄(じがね)は深い潤いが感じられ、中直刃(ちゅうすぐは)に小互の目(ぐのめ)を交えた刃文は、鋭気を含んだ(にえ)が輝き、ところどころに金筋砂流しがかかっています。また、刃中は、雷鳴がとどろくかのように荒々しい働きが見られるだけではなく、凛とした気品に満ちているのです。

元先の幅差がなく、反りは浅く、大切先/鋒の迫力があり、南北朝時代を彷彿とさせる慶長新刀の代表的な刀姿をしています。地鉄は板目杢目(もくめ)を交え、地沸微塵に厚く付き、沈みごころとなっている匂口(においぐち)からは、切れ味の良さが窺えるのです。

(なかご)には、金象嵌(きんぞうがん)の技法を用いて、「二ッ筒落(ふたつどうおとし:「2人の罪人の死体を重ねて切れた」ことを意味する)」という截断銘(試し切りの結果などを表した)が堂々とした書体で切られています。切り手の名前は明記されていませんが「中川左平太(なかがわさへいた)」と推測され、資料的にも貴重な1振です。

刀剣詳細情報

鑑定区分 鑑定区分
特別重要刀剣
時代 時代
江戸時代
刀剣種別 刀剣種別
打刀
銘
於武州江戸
越前康継
(金象嵌)
慶長十九年寅
七月十一日
二ツ筒落
刀工 刀工
康継
五箇伝(制作国) 五箇伝
(制作国)
その他(武蔵国)
代表的な所蔵・伝来 代表的な
所蔵・伝来
松平忠昌 →
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕
展示場所 展示場所
長さ 長さ
(cm)
70.4
反り 反り
(cm)
1

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