相馬野馬追の第1日目に行なわれる「出陣」は、騎馬武者隊が相馬中村神社・相馬太田神社・相馬小高神社の各妙見神社から「雲雀ヶ原祭場地」へと向け進軍。特に、総大将を擁する相馬中村神社の出陣式は、とりわけ厳かに行なわれます。
「雲雀ヶ原祭場地」へと到着すると、騎馬武者は古式馬具を着けて「宵乗り」競争を開催。1,000メートルの馬場を疾走する、騎馬武者の果敢な走りは圧巻です。
相馬野馬追の第2日目で行なわれる「本祭り」では、「甲冑競馬」と「神旗争奪戦」が開催されます。
若武者たちが人馬一体となり疾走し、完走した騎馬武者は羊腸の坂を駆けあがる「甲冑競馬」と、号砲とともに空高く打ち上げられた御神旗を目指し、数百騎の騎馬武者が一斉に駆け出し奪い合う「神旗争奪戦」は迫力満点。
どちらも戦場を思わせるような、天下無比の風景です。
相馬野馬追の最後を飾るのは、多くの馬の中から、神のおぼし召しにかなう馬を捕らえて奉納する神事「野馬懸」です。
昔の名残をとどめる唯一の神事とも言われる「野馬懸」では、馬を神社境内に設けた竹矢来に追い込み、御神水を含んだ駒とり竿で、御神馬となる馬に御印を付けます。
御印を付けられた馬は白装束の御小人たちに素手で捕まえられ、相馬小高神社に奉納されるのです。