刀剣三十六遣使(平安時代)

~第1章~義経軍に内紛勃発!壇ノ浦にたどり着けるか!?
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~第1章~義経軍に内紛勃発!壇ノ浦にたどり着けるか!? ~第1章~義経軍に内紛勃発!壇ノ浦にたどり着けるか!?
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【あらすじ】時は1184年。世に栄華を誇った平家一門は、源義仲(木曾義仲)に京を追われたものの、讃岐国(現在の香川県)屋島で勢力を盛り返していた。平家勢力は、中国、四国、九州を制圧し、福原(現在の兵庫県神戸市)まで進出。このときの平家兵力は約10万。
源頼朝に平家の追討を命じられた源義経は、一ノ谷において源範頼と挟撃戦を展開し、見事平家の侵攻を食い止めることに成功したのである。
出鼻をくじかれた平家は屋島に集結して兵力の再編を計るも、義経は追撃戦に勝利。敗走する平家軍を追い、義経は壇ノ浦へ向かう船上の人となっていた――。
※本小説は、史実、及びゲームアプリ「武神刀剣ワールド」をもとにしたフィクション作品です。

登場人物紹介

楠木武(くすのきたける)
武士としての英才教育を受けたエリート。父の言い付けに従い、背くことなく忠実に生きてきた。強さには自信があったが、源義経との出会いでその自信を打ち砕かれた。源義経の軍に従軍することで彼と自分の違いを見極めようとする。
楠木武
平宮和実(ひらみやかずさね)
上流貴族出身で童顔の28歳。いっこうに貫禄が身につかない。楠木武の上司であり遣使(けんし)仲間でもあると同時に、彼の生真面目さを信頼している。
楠木武
白樺春章(しらかばはるあき)
本願寺の南にある、とある神社の神主。女性にモテる。楠木武が遣使(けんし)になってからできた友人で、良き理解者。
楠木武
源義経(みなもとのよしつね)
源氏海軍の指揮官。ひょうひょうとした性格で、真意をなかなか周囲に見せない。周囲に配慮しない性格だが、「戦(いくさ)の天才」で求心力を保っており、それは源義経自身も自覚している。頼朝に疑いをかけられていることも周知の事実で、かなり危うい立場。
梶原景時(かじわらかげとき)
源義経軍の軍監。源頼朝からの信任が厚く、源義経を何かと敵視している。
武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)
源義経の従者。威風堂々とした偉丈夫でありながら教養もあり、源義経の代わりに軍議に出るなど、副官的な役割を果たしている。
那須与一(なすのよいち)
源義経軍の与力。源義経の思いつきで扇の的の射手に抜擢され名を上げる。しかし源義経が時に発する残酷な指示に疑問と不快感を覚えている。
スペーサー画像

身内に潜む悪意

Web歴史小説 刀剣三十六遣使:平安時代(1章)ひゅっ! 

矢羽の風切り音が耳に届いた。
瞬間、体が独りでに反応し、楠木武(くすのきたける)は近くにいた源義経(みなもとのよしつね)の体を押し倒す。

頭上からトンと軽い音が響いてくる。
見れば梁に味方の者と思わしき白羽の矢が突き刺さっていた。

船の縁に身を寄せて、矢が放たれた方角に目を凝らす。
そこに浮かぶ船の上には、見慣れた武士が「信じられない」といった顔つきで、目を大きく見開いたまま虚ろな視線を向けている。

「……お前、臭いぞ。いつから風呂に入ってない」

隣で義経がわざとらしく鼻をつまんだ。

「……そうやって義経様は、他人の神経を逆なでするんですね。貴方こそ臭いますよ」

押し殺した声で言い返すと、楠木は呆れた顔でため息を吐いた。

ここは本州と九州の境にほど近い海の上。楠木はそこに浮かぶ船の上で、源氏船団を率いる源義経の警護役を務めていた。昼間、案内を務める伊予水軍に聞いたところ、あと数日程度で平氏最後の拠点がある長門国彦島の近海に達するという。

相次ぐ戦いで敗北を重ねた平氏だが、いまだ500隻近い船を有している。当然、迎撃に乗り出してくるはずだ。しかも源範頼(みなもとののりより)率いる源氏の別働隊は、すでに海を渡って北九州に入り、平氏の退路を断っている。
近日中に起きる合戦は平氏の命運を決める大戦になるだろう。

長らく続いた平氏との戦いが終わる。それは一時でも栄華を極めた名門の滅亡を意味し、歴史の重大な転換点となるだろう。

だが、それ以前に味方の中に義経の命を狙う者がいる。
楠木はその人物に心当たりはあるものの、歴史を変える戦を前に、一時の感情に走り暗殺を試みるなどといった愚行を犯すとは思わなかった。

いや、そう思いたくなかった。
仮にもこの船団にいるのは、平氏打倒を旗印に掲げた志を同じくする者のはずだ。陣中で争っても喜ぶのは平氏だけで、味方に何の得もありはしない。ましてや総大将を狙うとは、言語道断だった。

「楠木は優しいな」

横で義経が口にした。

「だが大概にしておくがいい。他人を気遣うあまり、自分が死んでは洒落にならんからな」

「はぁ……」

義経はどこまでが本気か分からない。楠木は曖昧に頷きながらも、そっと船縁から矢を放ったであろう船の方角を凝視した。

船の上には矢を射たであろう武士の肩に手をやって何ごとかを囁く者がいた。
月明かりに照らされて、その顔がちらりと見える。

「ほう、景時殿か。確かに、あの者ならやりそうだな」

義経が面白そうに頷いている。
梶原景時(かじわらかげとき)は、義経率いる源氏水軍の侍大将だ。武勇もさることながら事務処理能力に優れた男で、鎌倉にいる源頼朝に信用されている。義経軍では軍監と副将をかねたような立場ながらそりが合わず、ここに至るまで味方の前でも何度か対立していた。

だが楠木には狙撃の首謀者が景時である事実よりも、その瞳に宿る不穏な輝きが見過ごせなかった。

「まさか景時殿に『闇の者』が憑いているのか?」

『闇の者』の存在は遣使(けんし)同士の間で伝え聞いたのみであったが、心のざわめきが確かにかの者の存在を伝えてくる。

「そうか、景時殿に『闇の者』が……これは面白くなってきたな!」

義経はさも面白そうな顔で低く笑う。

九郎判官義経。当年とって21歳。壇ノ浦へ向かう源氏水軍の大将にして一ノ谷、屋島の戦いで源氏を勝利に導いた立役者だ。そしてまもなく終結するであろう平氏との戦いのあとは、時の最有力者、源頼朝の実弟としてのみならず、後白河法皇のお気に入りとして大きな権力を握ることは間違いない。

「義経様はご自身の立場をおわかりになっていない。貴方がここで倒れたら歴史が変わるかもしれないのですよ」

「はっはっは、そうさせないためにお前達遣使(けんし)がいるのだろう? 頑張って俺を守ってくれよ。頼りにしているからな」

義経は日頃から唇に薄く笑みを浮かべており、決して本心を悟らせはしない。東国武士の間ではこれが不評で、いかに文化に通じているとはいえ、根本は直情的な坂東武者である景時には、馬鹿にされていると感じるのだろう。現に義経はある時からはっきりと、景時を虚仮にしていた。

だが一方で義経は同じ口で、楠木に向かっては忠告めいたことも口にするのだ。

「この軍にいる者は皆が皆、心の中に一物抱えた連中ばかりだ。俺だって鎌倉の頼朝兄にすれば命令に従わない厄介者に違いない。兄に忠義立てする連中は、いつ何時、俺の首を狙って来てもおかしくはない」

「だからといって、放っておくわけにもいかんでしょう」

楠木はうたた寝していた当番の兵を起こすと、景時の船を追うように命じた。
かつての「一ノ谷の戦い」でもそうだった。

500を超える船と10万の大軍を前に、わずか兵70騎を率い、平氏陣の裏手の山を登ったときも、当初は偵察が目的だった。だが物陰に潜んだ刺客に命を狙われ、予備の馬が崖下に転がり落ちると、義経は平氏に発見されて無様を晒すよりはと、総大将であるにもかかわらず奇襲に及んだ。

当時から義経に従軍していた楠木は、「鵯越」(ひよどりごえ)の恐怖を思い返すと、いまも身体が震えてくる。海岸と港を埋め尽くす大軍に向かって、崖を落ちるように降る恐怖と、迫り来る大軍に身を投じた時を思えば、いまだ生きている自分を信じられない気分だ。

「そこの船、しばし待たれよ。詮議したい件がある」

楠木は何気なく去ろうとする梶原の船に声をかけた。

「誰かと思えば楠木か」

停まった船から、郎党を従えた景時が姿を現す。

「儂の船と知らずに止めたなら此度だけは見逃そう。だが他意があるなら狼藉と受け止めるが如何に?」

「その船に九郎殿を射た者がおります。その者をお引き渡し願えないでしょうか」

「言いがかりは止してもらおう。仮にも梶原の船ぞ。闇に乗じて首を狙う卑怯者など居ようはずがないわ」

「言いがかりとおっしゃるか。では拙者の後ろに突き立った矢は、どこから射た物でしょう」

「驚いたな、その程度を証拠に儂を遮ったと言うのか」

景時はさも心外そうに大きく目を見開くと、楠木を威嚇するように大声を張り上げた。

「この痴れ者が!その船が九郎殿の座乗船でなければ、即沈めておるところだ。下らん言いがかりなど付けおって、貴様には武士の誇りというものはないのか!」

景時はあくまでもシラを切るつもりだ。とは言え、矢の他に証拠となると目撃者しかいない上に、義経と景時の仲違いは一ノ谷の合戦の頃から広く知られるところだ。まさか義経に証言してもらうわけにもいかず、どうしたものかと考えあぐねていると、

「やぁやぁ、君達、せっかくの夜に穏やかでないね」

いきなり当の義経が起き上がり、梶原に向かって笑いかけた。

「九郎殿……」 

「義経様!」

「ごめんね、景時殿。ウチの若いのが血気にはやっちゃってさ」

年上の楠木を指して若い者と言い切るところに微妙な悪意を感じるものの、楠木はおとなしく引き下がった。無用な混乱を避けるためだ。梶原も「いまはそのときではない」と思ったのだろう。義経に冷たい視線を向けながらに、まずは穏当に口を開いた。

「夜分遅く失礼つかまつった。だがそこにいる楠木が拙者の船に無用な言いがかりを申しまして」

「ああ、聞いていたよ。同じ船に乗っていたからね。だから、ごめん」

義経は大きく柏手を打つ素振りで手を合わせた。

「……ごめん、とは九郎殿。よもや、その一言でことを収めるつもりではないでしょうな」

「そのつもりさ。だってあと数日後には平氏と戦わねばならんのだろう?できればそれまでは一兵も失いたくはない。それに俺達はいま同じ旗の下で戦っているんだ。そう考えれば、味方同士で争うのはどう考えてもよろしくない」

「とはいえ、それでは拙者の面目が……」

「だからごめん、ここは俺の顔を立てるということで」

合わせた手の向こうから、義経がちらりと景時を見る。気付けば何ごとかと、他の御家人達の船が集まりだしていた。景時としては立場上、この状況では総大将を立てなければならない。

「むう……やむを得まい。楠木の首、いまは預けましょうぞ。次の合戦においてせいぜい手柄を挙げることだ。お主の命はその手柄と交換じゃ」

景時は不承不承といった顔で告げると、もう一度、楠木の顔を睨みつけた。そして配下の船を押しのけるように、その場からそそくさと去っていった。

「ふふん、命拾いしたね」

横から義経が得意顔で口を開いた。

「義経様……」

「この件は貸しにしておくからな。俺のため十分に働いてくれ。この合戦が終わるまでで良いからさ」

不思議と義経には、将来訪れるであろう自らの運命を察したような面があった。ひとりでも自分の郎党と言うべき武士は欲しいだろう。だがあえてそうは言わぬところに、義経の奇妙な優しさがあった。

だが、義経はどこまで未来を察しているのだろう。楠木は憐憫に似た心持ちで義経の顔を見つめた。

天才とは

楠木武はこの時代の偉人、源義経を守るために派遣された遣使(けんし)だ。

偉人とは後の世に偉大な業績を残す人物であり、遣使(けんし)とは「歴史の神」の啓示を受け、世を乱す謎の存在『闇の者』から偉人を守護する役割を担っていた。

楠木氏は元々橘氏の家系で、古くから上流貴族との交流がある知る人ぞ知る名門だ。その裏では代々遣使(けんし)として、時の偉人を守り続けている。楠木もまた狩りの獲物を供物として捧げる「大狩り」という儀式で名を上げた将来を嘱望される武士であり、幼い頃から貴族と交流しても恥ずかしくないよう、知識と教養を身に付けてきた。

それだけに内心で自らの武士としての才能に並々ならぬ自信を持っていた楠木だが、父の指示で当時、義仲追討のため京を出立する義経軍に従軍すると、その自信は木っ端微塵に打ち砕かれた。

「天才とはかの御仁のような方を指す言葉だろう」

と、当時の楠木は受けた衝撃の絶大さを、遣使(けんし)の仲間にして友人の白樺春章(しらかばはるあき)と遣使(けんし)の先達である平宮和実(ひらみやかずさね)に手紙で書き送っている。

その後一ノ谷の戦いを前に、自信を無くした楠木が郷里に帰ろうとすると、もう一方の源氏の大将、源範頼に従軍していた平宮と顔を合わせた。

「自分に足りない部分があると知ったなら、それを補えばいい。いっそ九郎殿から学んではどうだ?」

平宮は受け取った手紙で楠木の心境をつかんでいた。もっとも、遣使(けんし)としての教えを楠木に伝授したのは平宮であり、楠木にとって彼は師匠と言っても良い男ではあった。

「確かに九郎殿は若くして一軍を率いるどころか連戦連勝の名将だ。だがお前もまだ若い。それに人はそれぞれ進歩の速度が違うからな。九郎殿は早熟の人なのだろう。焦る気持ちは分からんでもないが、焦っても解決しない問題もある。ならばいっそ学ぶべきを学び、九郎殿を超えて見せてはどうだ?」

平宮の話はもっともではあった。楠木は、いまだ燻る年上としてのプライドを押さえ付け、その日から警護の役割を利用して、義経の背中を追うようになった。

義経も楠木の視線には気づいているようだが、表面上はどこ吹く風、それまでと変わらず自由気まま、飄々とした態度を崩さずにいた。義経は戦場での神がかり的な活躍はさることながら、護衛も付けずに味方陣地を回り兵達と気安く言葉を交わしたり、視察と言いながら、敵陣まで出向いて攪乱したりと、楠木はもちろん周囲の武士達の顔を青ざめさせた。

先日の鵯越が最たる例だ。刺客に襲われたとはいえ、いきなり馬を駆って崖を下り、平氏陣地を奇襲してしまう。もう一軍の大将が温厚な範頼だから許してくれたものの、プライドが高く融通の利かない梶原景時が率いていたら、それこそ源氏は内部で大荒れになり戦どころではなくなっていただろう。

そうした危うい状況にもかかわらず、源氏の軍が瓦解せずにひとまずの統制が取れているのは、義経の軍才によるところが大きかった。

もちろん義経の軍略は直感頼みの采配が多く、そのため景時のような幹部クラスの武将達には「常識外れ」「武士の誇りを踏みにじるもの」として大層嫌われてはいたが、兵達にとって自分達を勝利に導く以上に、生きて帰してくれる総大将として、義経の人気は絶大なものがあった。

だが義経の背後で後白河法皇が動いているのは間違いない。義経は行軍中、一度として兄、頼朝の意志を軽んじる真似はしていないものの、法皇の影を過剰に意識する者達は存在する。

それが景時を筆頭とする頼朝に近い立場の鎌倉武士達であった。

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