華麗な装飾が特徴で、古墳時代の支配者階級向けまたは豪族用の冑(かぶと)とされる。鉢(はち)に野球帽のつばのような狭い庇(ひさし)が付く。庇は、前頭部への攻撃と直射日光を防ぐ目的で付けられた。構造は、細かい鉄板を横に並べ、鉢の中間部と最下部に「腰巻板」(こしまきのいた)・「胴巻板」(どうまきのいた)と呼ばれる湾曲させた帯状の鉄板を巻いて金属製のピンで留めた。頭のてっぺんには、円盤状の鉄板「伏板(ふせいた)」を載せ、さらにその「伏板」の上に「受鉢」(うけばち)・「伏鉢」(ふせばち)と呼ばれる半球状の金具を「管」(くだ)と言う筒状の金具で接続し、組み立てた物が載せられた。